ビンテージのある生活　ビンテージショップ アメリカンウェーブ American Wave 沖縄

今年もアカデミー賞のファションと映画の小ネタを紹介します。


今年は、淡いベージュ、薄いピンク、薄いゴールド/シルバー等、ペイルカラー系のドレスが流行のようでした。最初はペイルカラーグループです。
左からキャメロンディアス、今回はマダム系ゴージャス度がアップしていました。そういう歳なんですね（アルマーニ）年数本の映画に主演で出演するまだまだ人気女優です。ベージュ系は肌の色と似すぎて、脱色したドレスと言われがちですが、デミムーアは似合ってました（Atelier Versace）、賞が終わった後に開かれるバニティーフェアーのパーティーでのビクトリアベッカム、ウエストのウエストの網点のようなプリントがユニーク（彼女のブランドのドレス）。
今回、「しあわせの隠れ場所」で主演女優賞を受賞したサンドラ・ブロックは、賞レースの最後のアカデミー向けて（周りの人が）相当気合いを入れたスタイリングでした。クラシック雰囲気で上手くまとめ、ヘアスプレー1本くらい使ったような隙のないヘアーでしたよ（Marchesa ）。アメリカではフィギアスケートのコスチュームの様だというコメントも聞かれましたが、これくらいキラキラしていた方が良い場合もあります。メリルストリープと同じカテゴリーにノミネートされ、受賞できて感極まった様子でした。


昨年受賞したケイト・ウィンスレットです。はっとする気高い美しさがあります。ウエストの切り替えの処理がユニーク（YSL）。
近年常連のイギリス出身のヘレン・ミレンは、「The Last Station」でロシアの文豪トルストイの妻を演じでノミネートでした。彼女の父親は亡命ロシア貴族だったそうです（バッジリー・ミシュカ/Badgley Mischka）。Badgley Mischkaのドレスは昔ウチ店で一度扱ったことがあります。やはりレッドカーペット風で、素敵でしたよ。もちろん売れました。
サラ・ジェシカ・パーカーは、シャネル。バスト上のクシュクシュした薔薇がシャネルですよね。ヘアーもシルエットも1969年を思わせるスタイルで、他の人と違い私は好きです。ビンテージショップで働いている私には違和感ありませんが、アメリカのメディアは評がはっきり分かれていました。
なぜ彼女がレッドカーペットに居るのかというと、旦那のマシュー・ブロデリックが80年代に出演した「フェリスはある朝突然に」（若いマシュー必見！）や、ホームアローンの監督で、去年亡くなったジョン・ヒューズの追悼コーナーに呼ばれたからなのと、SATCの続編が今年公開だからです。
その隣の、クエンティン・タランティーノの「イングロリアス・バスターズ」に出演して有名になったダイアン・クルーガー。元モデル、意外と女優歴長いそうです。こちらもシャネルで、最近のシャネルらしいクシュクシュ感が良いですね。多分女性にはたまらない素材感です。


クイーン・ラティファ。ラッパーで歌手（ラッパーは歌は下手な場合が多いけど、彼女は歌も上手い）、近年映画やテレビで活躍されています。スリムではありませんが、年々綺麗になっていますね。
ペネロペ・クルスもノミネート常連です。英語圏以外の女優では大変な事です。来週日本公開の映画「ナイン」で助演女優賞にノミネートされました。アメリカ版の予告では、彼女の「I will be waiting for you my legs are open」（ワタシ、アナタのこと、股を開いて待ってるわ）という、言った本人ですら赤面するような台詞がヘビロテでした。皆さんも例えば一生に一度の大恋愛があと少しで叶う時に使うと良いかも知れません！？（くれぐれも相手とタイミングを間違えないように）。「ナイン」見たくなったでしょ？　
（※ナインはフェリーニの「8 1/2」を元にしたミュージカル映画です）
ところで、ペネロペの後ろは「アバター」のシガニー・ウィーバー（身長180cm余り、年齢61歳）です。驚く程若いです。
「プレシャス」に出演したマライア・キャリー、今回の演技は大変好評でした。胸が・・・。
右端は若い人には全く無名、30代後半以上には懐かしい「プリティー・イン・ピンク（86）」のモリー・リングウォルドさんです。今回、マシュー・ブロデリックやジョン・クライヤー（ハーパー・ボーイズ）と共に、ジョン・ヒューズの追悼コーナーに呼ばれました。
86年当時

ウチのオーナーがアメリカで持っていたショップに、90年代初期の頃、彼女がお客さんとして来られたそうです。若い有名女優らしい振る舞で、ビンテージショップは気に入らないのかと思ったら、2度も買い物に来てくれたそうです。


メリル・ストリープは「ジュリー&ジュリア」で、アメリカで本と料理番組を通して、フランス料理を普及させたと言われるジュリア・チャイルドを演じて主演女優賞に（ウチのオーナーが再現したレシピ見てね）。これで驚愕の16回目のノミネートだそうです。白いドレスとても似合っており、彼女のベストではないでしょうか。ドレスはなんと「プロジェクト・ランウェイ」の3シーズン目の挑戦者で、太めで目立っていた「クリス・マーティン」。私にはそれが最も驚きでした。ウチのオーナーも好きなドレスでした。
初主演の「17歳の肖像」で初ノミネートのキャリー・マリガン。前の丈が短く脚が見え、しかし後ろはトレイン風に長く、若い彼女によく似合うドレスでした。イヤリングがビンテージジュエリー風で素敵です（ドレスはプラダ）。ヘアーが黒からブロンドに変わって、ジュリー・アンドリュース風になっています。ウチのオーナーの今年のベストです。
私のベストは、なんと今回「ヴィクトリア女王 世紀の愛」で3度目のコスチュームデザインを受賞の「サンディ・パウエル（Sandy Powell）」です。
「ハートロッカー」で監督賞、作品賞受賞のキャスリン・ビグロー。才能があって、美しく、そしてスレンダーです。世の中にはこういう人もいるんですね。ちょっとドレスきつめで、プレーンなような気がしますが、素敵です（アメリカではbadに選ばれるが、そもそも監督なのに、女優達と同じ視点でファションチェックされている）。彼女が影響を受けた映画監督はバイオレンス映画の巨匠「サム・ペキンパー」（荒野のガンマン、ゲッタウェイ等）なんだそうです（！）。
アメリカで見た友人によると、去年のベストと言っても良いくらい、とても良い映画らしいです。私も見る予定です。

男子編です。旬な方々を選んでみました。

スカーレット・ヨハンソンの旦那で、去年サンドラブロックと「あなたは私のムコになる
（The Proposal）」で共演した最近人気上昇中のライアン・レイノルズ。
ジェイク・ジレンホール。
ジェラルド・バトラー（元弁護士、オペラ座の怪人のファントム）とブラッドレー・クーパー。ジェラールドとブラッドレーが2人でプレゼンに上がったとき、ワイルド系と優男系で、女たらし系役をやらせたら旬な2人だと思いました。実際に、最近そういう役が多いです。ブラッドレーの去年の大ヒット「ハングオーバー」は今年日本公開決まりました。

アメリカでbadな方に選ばれた方々です。

シャーリーズ・セロンはジョン・ガリアーノ。辛口メディアから「ショーの間中、後ろから変態が胸をつかんでいたようなドレス」と言われてしまう。胸の薔薇の位置をほんの数センチ寄せればそう言うことを言われなかっただろうに。後ろはとても綺麗でしたよ。保守的なアカデミー賞には向いてなかったかも。
ジェニファー・ロペスはアルマーニらしく無駄なく美く。ただ、ジェニファーのヒップが余計大きく見えるとの評でした。
アバター、スタートレックのゾーイ・サルダナ。若いから何着ても似合ってる気がする（ジバンシー）。（ゾーイとは関係無く、ウチの店のオーナー曰く、「若い人は黒いゴミ袋着ても格好良く見える」と。そうですね〜。私はもう似合いません。ゴミ袋似合わなくなった頃がアナタの若さの賞味期限かもしれません！？）
ロバート・ダウニー・ジュニア。この人、若い頃からハリウッドで活躍しているので、感覚が庶民とは違うようです。サングラスは高級ブランド品でした。

視覚効果や、音響など、裏方の仕事の方が受賞されると、一段と拍手が大きかったのが良かったですね。裏方あっての映画ですからね。

やっぱり映画は良いですね。
もちろんファッションも良いですね。
レッドカーペットや、ショーの模様は毎年スカパー！やWOWOＷで見ることが出来ますよ。
こんなに長くなっけど、最後まで読んで下さった方、ありがとうございます。

ヒデキ